セミナー情報

参加無料、事前登録不要別館地図
開催日時 2013年12月9日(月) 16:00~
開催場所 微生物化学研究所(本所) 別館会議室 
講師 古田芳一博士 
所属 東京大学・新領域創成科学研究科 
演題 オーミクス比較解析によるピロリ菌のゲノム進化メカニズムの解析 
概要  ピロリ菌は人類の半分以上が感染している細菌であり、胃炎、胃十二指腸潰瘍、胃癌の原因となる。そのゲノムは可塑性が高く、世界に広がる中で地域的分化を遂げて来た。我々はピロリ菌株間でのゲノム・エピゲノム・トランスクリプトームの比較解析を行うことで、ピロリ菌ゲノムの様々な進化メカニズムを明らかにしてきた。その結果起こったゲノム・エピゲノムの多様化の生物学的意義も含めて議論したい。 
世話人 野本明男 問い合わせ先:知的財産情報部(chizaijoho@bikaken.or.jp)  
開催日時 2013年11月15日(金) 16:00~
開催場所 微生物化学研究所 別館会議室 
講師 田鍬修平博士 
所属 Department of Biology, Stanford University 
演題 デングウイルス伝播を支える蛋白質品質管理機構の意義 
概要  デングウイルスはフラビウイルス科に属するRNA ウイルスで、都市部においては蚊による吸血を介してヒトーヒト間を伝播する。昆虫と哺乳動物という劇的な宿主環境の変化への適応を可能にする一因には迅速な適応変異の導入があげられ、事実感染実験の結果から昆虫/哺乳動物細胞での継代は各々異なる適応変異を誘導することが報告されている。
 蛋白質には各々の一次構造に特異的な安定的構造が存在し、適切な構造をとった場合においてのみ本来の蛋白質としての機能を発揮しうる。翻訳直後や種々のストレスにより未成熟/変性構造を取った際は、正しい折り畳みを促進し機能的構造へと導くシャペロン蛋白質群による校正を受ける。RNA ウイルスの容易な変異導入による“蛋白質構造の揺らぎ”は複製効率の改善、免疫や薬剤からの回避という利点の反面、蛋白質の“正しい折畳み”を困難にする。1)発現頻度が高く、2)複合体を形成し、3)変異を持つウイルス蛋白質はその性質上シャペロンに対する依存度が高くなると考えられる。
 我々の研究室では特異的シャペロン阻害剤やshRNA 発現レンチライブラリーを用いてデングウイルス生活環各段階に関与するシャペロンの分子機構を詳細に解析している。今回は、その研究結果を紹介し、どのウイルス蛋白質が、どの宿主シャペロンによって、いつ、どこで、どの様に、そしてその意義について、議論したい。 
世話人 滝沢直己 問い合わせ先:知的財産情報部(chizaijoho@bikaken.or.jp)  
開催日時 2013年10月18日(金) 16:00~
開催場所 微生物化学研究所 別館会議室 
講師 小黒明広博士 
所属 東京慈恵会医科大学 分子生物学講座 
演題 翻訳制御に関わる因子に結合するRNAアプタマーの医療応用 
概要 翻訳反応は遺伝子発現過程の1つとして厳密に制御されており、その破綻は疾患へと繋がる。翻訳開始因子複合体eIF4Fは様々な環境に応答して翻訳開始を管理し、また、生理活性因子ポリアミンはmRNAに作用してタンパク質合成を調整している。これらを標的にして得られたRNAアプタマーの研究を紹介し、翻訳を標的にした医療応用の可能性を議論したい。 
世話人 野本明男 問い合わせ先:知的財産情報部(chizaijoho@bikaken.or.jp)  
開催日時 2013年8月8日(木) 16:30~
開催場所 微生物化学研究所 別館会議室 
講師 吉澤聡子博士 
所属 フランス国立科学研究センター 
演題 抗生物質とタンパク質合成 
概要 細菌細胞のタンパク質合成は、抗生物質の主要な標的である。リボソームによるタンパク質合成は、開始、 伸長、終止、リサイクリングの4つの段階に分けられ、終止反応を除く各段階が、種々の抗生物質により阻害されることが知られている。 本セミナーでは、これらの抗生物質のうち、アミノ配糖体およびマクロライド系抗生物質の作用と耐性の分子機構について詳説する。 
世話人 野本明男 問い合わせ先:知的財産情報部(chizaijoho@bikaken.or.jp)  
開催日時 2013年7月29日(月) 16:00~
開催場所 微生物化学研究所 別館会議室 
講師 柳谷朗子博士 
所属 マギル大学・生化学講座(モントリオール・カナダ) 
演題 mRNA poly(A)鎖における翻訳制御機構 
概要  DNAからRNAを合成する転写とRNAから最終遺伝子産物である蛋白質を合成する翻訳は時間・空間的に分離しており、翻訳制御は転写制御に比べて外界からの刺激に応答して迅速な遺伝子発現の制御が可能である。真核細胞のmRNA 3’末端には翻訳効率やmRNAの安定性に重要な役割を担うpoly(A)鎖が存在し、poly(A)鎖結合蛋白質であるPABPにより翻訳が調節される。本セミナーではmRNA poly(A)鎖における翻訳制御に焦点を当ててその生命現象における役割について述べる。 
世話人 野本明男 問い合わせ先:知的財産情報部(chizaijoho@bikaken.or.jp)  
  • «
  • 1
  • »