構造生物学研究部

研究部概要

創薬の標的となりうる生命現象について、構造生物学的手法を用いて分子レベルでのメカニズム解明を行なうとともに、その現象を制御する生物活性物質と標的蛋白質との複合体の構造解析を行い、より活性の強い薬剤の設計を行う。

テーマ

1. オートファジーの構造生物学的研究

オートファジーは真核生物に普遍的に保存された細胞内分解システムである。オートファジーは様々な生理機能を担っており、その異常は神経変性疾患やがんなど重篤な疾病をもたらす。オートファジーは二重膜構造体オートファゴソームの新生を介して分解対象を隔離し、分解の場であるリソソームへと輸送することで分解を行う。オートファジーを担う因子として40種類以上のAtg 蛋白質が同定されているが、それらAtg 蛋白質がどのような機能を担うことでオートファジーが進行するのか、詳細な分子機構は不明である。我々はAtg 蛋白質群の網羅的構造解析を行い、立体構造に基づいた機能解析を行うことで、オートファジーの基本的分子機構の解明を進めている。また得られた構造機能情報に基づき、オートファジーを制御する薬剤の開発も進めている。

Fig.1 これまでに構造決定に成功した Atg 蛋白質群の立体構造
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2. 薬剤-標的タンパク質複合体の構造解析

当研究所で発見された生理活性物質について、その標的蛋白質との複合体のX 線結晶構造解析を進めている。得られた複合体の構造情報に基づき、生理活性物質の作用機序の解明およびより親和性の高い化合物の設計を行っている。現在、抗MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)薬とその標的蛋白質であるDNA gyrase およびDNA との三者複合体、がんの原因となる異常活性型変異を持ったキナーゼとその阻害剤の複合体、インフルエンザウイルス由来エンドヌクレアーゼとその阻害剤の複合体などのX 線結晶構造解析に取り組んでいる。

Fig.2 Rigaku VariMaX with RAPID
Fig.2 Rigaku VariMaX with RAPID
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Fig.3 RIBM Nano Explorer High-Speed Atomic Force Microscopy
Fig.3 RIBM Nano Explorer
High-Speed Atomic Force Microscopy

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